フランスの有機農家 ピエールさん
2018年12月に、フランスの有機農家の ピエールさん (写真左) とカナダの環境に配慮した農業を行なっている ジェフさん (写真右) とお会いできる貴重な機会を与えていただきました。(本別の井出農場さん、前田農産食品の前田さんにお計らいいただきました。)
お二人とも約220㌶(札幌ドーム約40個分)の面積を経営しています。
畑の表面が植物や残渣物で覆いかぶさっている状態をできるだけ保ち(カバークロップ)畑を耕さず(不耕起栽培?簡易耕起?)に作物を育てています。
このやり方、すごく興味があります。なかなか実現できませんが…
ピエールさんに至っては、外部からの有機肥料の投入もありません。
日本の、福岡正信氏などの自然農法や木村式自然栽培にも通じるものもあるような気がします。
ピエールさんは、以前、公的な農薬の品質検査機関で働いていました。どうして、全然かけ離れたオーガニック農業を目指したのかは、詳しく聞けなかったのですが、専門家だからこそわかる農薬の危険性を感じたのでしょうか。
興味深いのは畑に木を植えています。
(「邪魔でしょ。」と声が上がっていました。笑)
名刺には「有機穀物または木の栽培コンサルタント」と書いてあります。通訳をよく理解できなかったのですが、傾斜地などの土壌流失防止もあるそうです。防風林効果も狙っているかどうかはわかりません。
ただ、木は一年生の植物より土中深く棍圏が発達します、落葉する木ですと地中深くにある、普段吸収できないような養分を落ち葉を通じて一年生の作物に供給できるのかも、と一考の余地があるのでは、と感じました。
非常に興味深いお話でした。
ピエールさんの取り組みを普及している団体と思われるサイト↓
ピエールさんの取り組みの紹介らしいPDF(外国語わからないので多分)↓
以前は、外部からの投入がないと、生産性が維持できないと思っていました。
有機を始めてみて、畑にカエルなどの小動物やクモが増え、害虫も益虫もないような状態になっていると感じる瞬間があります。土の中の微生物も増え、畑の中で小動物から微生物の循環ができていたとしたら、外部からの投入もいらないのではと考えることもできます。
ピエールさんのように木まで加えたら、なおさら良い循環になります。
日本でも、否定ばかりするのではなく、外部から投入しない農業の可能性について、もっと研究が進むといいな…
以上