農場ブログ

有機不耕起栽培試験2025その後③

gengo

9月になりました。
朝晩は 涼しく過ごしやすくなりました。
周りの農家さんは 金時豆 じゃがいも の収穫の真っ盛りです。
当農場の金時豆は北海金時という品種です。
少し晩生の品種で、収穫まではもうすこし先です。
じゃがいもの方は 収穫できるのですが、借りている定温庫に冷蔵機能がないため、気温がもう少し下がるまで我慢です。

さて、不耕起栽培試験のその後(9/8)です。

合わせて読みたい
有機不耕起栽培試験2025その後②
有機不耕起栽培試験2025その後②

不耕起栽培用ライ麦

不耕起大豆試験H1

↑(圃場13-2)2024/9/21ライ麦播種、2025/5/23大豆ユキシズカ播種、6/23ローラ―クリンパ

不耕起大豆試験C1

(圃場1-1)2024/9/22播種ライ麦(早生品種)播種、2025/5/23大豆ユキシズカ播種、6/13ローラクリンパ

不耕起大豆試験H2

↑(圃場1-1)2024/9/22播種ライ麦(早生品種)播種、2025/6/10大豆ユキシズカ播種

不耕起大豆試験C2

(圃場1-1)2024/9/22播種ライ麦(早生品種)播種、2025/6/10大豆ユキシズカ播種

どの試験区も タデ、ヒユ、ヒエ、シロザ、タニソバは もちろん ありとあらゆる種類の草が生えています。
今年はエノコログサが目立っていて、大豆がエノコログサと一緒に倒れている箇所も多いです。

ライ麦の密度が足りない、播種機の問題等もありますが、当農場の場合そもそも雑草の種子量が桁違いに多いこと(おそらく)が問題のようです。
当たり前ですが、雑草の種子を減らしておくことが 成功する一つの鍵なのかもしれません。
ただ、有機の場合は耕して雑草の発芽を促すことが、雑草の種子量を減らす一番の方法なので、不耕起するために耕起回数を増やすという一見矛盾した対応になってしまいます。
もう一つ、有機をしてなんとなく感じていることなのですが、雑草の緑肥としての能力も無視できないのではと感じています。
将来、災害など有事の際、緑肥の種をも調達が難しくなったら、雑草利用も視野に入れるべきでは、いや普段から使える雑草を知っておくことも必要かななんて…
そのためにも雑草の種も畑に落としておかなければ…
なんて、ことを、妄想中(言い訳)…

余談

海外でどうやって雑草対策しているんだろう と調べていると なんと( Organic No-Till Production のpdf記事から)

Economic Returns Depend on Costs and Yields
Competitive organic no-till soybean yields require these three factors: sufficient rye biomass from a high seeding rate to support adequate weed management, good soybean seed emergence, and adequate precipitation to fill pods. If weeds become too extensive, be prepared to cultivate with a high-residue cultivator or weed-zap. Care must be taken with both weed-zapping and cultivation to not damage soybeans. Economic returns will be dependent on yields and operation costs if using additional tools.

google翻訳してみますと

経済的収益はコストと収量に左右される
競争力のある有機不耕起大豆の収量を得るには、次の3つの要素が必要です。適切な雑草管理を支えるために、高い播種率から得られる十分なライ麦バイオマス、良好な大豆出芽、そして莢を満たすのに十分な降雨量です。雑草が蔓延しすぎた場合は、高残渣カルチベーターまたは除草剤を用いた耕起を検討してください。除草剤の使用と耕起の両方において、大豆にダメージを与えないよう注意が必要です。経済的収益は、収量と、追加のツールを使用する場合の運用コストに左右されます。

weed-zap (除草剤)? って訳されています。なんだろう。
youtubeで検索してみますと 以前見た、The Weed Zapper という電気で雑草を除去する機械が検索されました。


google検索ではどうか

Weed Zap がヒット
非選択性天然除草剤の名称のようです。
主成分は Clove Oil(クローブオイル)とCinnamon Oil(シナモンオイル )

「米国NOP有機基準では制限付きで許可されています」

となっています。
あるんですね。有機の除草剤。

不耕起試験用ベッチ

不耕起陸稲(籾ばら撒き)

(圃場13-1)2024/9/22ウインターベッチ播種、2025/5/16陸稲播種(バラ播き)↑

ヒエ、ヒユなど、部分的に目立ってきたので草刈りしました。
不耕起ばら撒き陸稲の収穫に間に合うとは思いませんが、ベッチの抑草効果は一番ありましたし、デントコーンを見ると養分の供給能力も申し分ないです。
不耕起播種機で蒔いたデントコーンは播種の際コルタで土を動かしたところから草が生えてきたので課題はまだまだです。
どの作物と相性が良いのか、どういう播種の仕方が良いのか、選定しなければなりません。
課題は山積みです。

不耕起デントコーン

デントコーンは裁断しました。この後、しばらくして、来年の不耕起試験用にライ麦を播きます。

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