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大雨だよ 20250921

gengo

北海道で線状降水帯が発生

2025年9月20日から21日にかけて大雨が降り、北海道内では線状降水帯が十勝・釧路地方で発生。情報の運用が始まった2021年以降初めて、発生しました。

畑の近くを流れるラウンベ川↑も いつもは僅かな水量ですが、一気に増水した跡がありました。

GPV Weather より

気象庁は21日午前3時17分、北海道の釧路地方と十勝地方に線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。
2025年9月21日 3時26分 NHK NEWSWEB より引用 

釧路市音別町では12時間の降水量が観測史上最大となる186.5ミリを記録。
2025年9月21日 HBCより引用

前線を伴った低気圧の影響で道内では記録的な大雨となり、午前11時までの24時間で釧路の白糠町で173・5ミリ、十勝の浦幌町では167・5ミリと観測史上最大となりました。
2025年 9月21日 12:31 掲載 HTBNEWSより引用

この大雨により、3時間降水で釧路市音別二俣では121.0ミリ、白糠町で108.5ミリの雨が降り、それぞれ統計開始以来最も多い雨量を観測しています。線状降水帯発生の発表はありませんでしたが、胆振地方の厚真町でも140.0ミリ、むかわ町117.5ミリとこちらも、統計開始以来1位の雨量を観測しています。
2025年09月21日10:40 tenki.jpより引用

【浦幌町 町道の橋に損傷】
記録的な大雨にみまわれた十勝の浦幌町では、厚内川にかかる町道の橋、厚内橋が損傷を受けているのが見つかりました。町によりますと、中央部の橋脚がなくなっているということで、大雨で勢いを増した川に橋脚が流され、中央部が支えを失って橋が曲がった可能性があるということです。
09月21日 11時31分 NHK NEWSWEB より引用 

道内各地で床上浸水、床下浸水、停電、など被害が出ています。

線状降水帯運用が2021年からですが、観測史上最大の雨量を記録しているのを聞くと、今までにない雨だったと思われます。

当農場の被害は軽微

本別町では線状降水帯は避けられましたが、本別町押帯(オショップ)のアメダスの記録をでは91.5㎜を観測しました。

当農場でも ラウンベ川に注ぐ排水が溢れ、道路を伝って、畑にも入り込んでいました↓

道路を横断する土管に土砂が詰まり、道路にあふれていて、土管を探しスコップで掘り返したみたものの、なかなか見つからず諦めました。
翌日改めて水量が減ったところ ようやく探し当て水を流し込みました↓

20日に種を播いた小麦畑の土も雨に流される被害がありました。

小麦の種が土とともに流され畑の作業道に

今までも雨により畑の土が流される事はありました。
浅くとはいえ 耕し土の表面を撹乱すると、大雨が降ると土壌流出しやすくなります。
特に傾斜地は、耕した深さまで土を流出してしまいます。

不耕起栽培の魅力

こういった異常気象が増えるとゲイブ・ブラウンさんの本「土を育てる」に書いてあることを思い出します。

  1. 土をかき乱さない(土を耕さない)
  2. 土を覆う(被覆作物を植える)
  3. 多様性を高める(数十種の野菜や穀物、花を一緒に育てる)
  4. 土のなかに「生きた根」を保つ(一年中、何かしらの植物を育てる)
  5. 動物を組み込む

①②④ 今回のように土が雨で流される場面では その通りで、理想です。
確かに当農場でも 小麦後のクローバー畑はそういった土壌流出はありません。また緑肥を裁断しただけの畑でも、土壌の流出はありませんでした。
耕さないで、生きた根を保つ ってことが、実際に土壌の流出を防いでいます。
しかも、翌日には埋まらず歩くことができます。生きた植物の根は、土壌を守ります。

土を耕さないで、作物を育てることができれば最高なのですが、いろいろ課題があります。
特に当農場のように有機栽培など行っていると、雑草対策が難しくなります。

ロデール研究所のようなライ麦を押し倒して、有機大豆の種まきも、当農場の畑ではなかなかうまくいきません。雑草のコントロールができていません。

有機不耕起栽培に関しては失敗続きですが、まだ懲りずに試してみたい組み合わせが閃きます。

  • 白クローバーと小麦の組み合わせでの連作(7月下旬麦収穫後クローバ―の上に複数の緑肥を播種、9月下旬緑肥裁断し小麦を播種の繰り返し)
  • 赤クローバーとライ麦
  • 赤クローバーと古代小麦

北海道十勝の場合、小麦の播種適期は9月。
したがって、それ以前に畑を耕さなければなりません。
7月~9月は1年の中で降水量の多い時期で、耕せば土壌流出のリスクは高いのです。
そこで、あらかじめ クローバーで畑を覆って麦を播種したら どうでしょう ってことです。
クローバーの旺盛な生命力にどのくらいの種が必要なのか、まともに麦は育つのかいろいろ問題はありそうですけど…
他に欠点として、当農場の環境だと、ギシギシ、シバムギなどの多年生雑草が増えることが考えられます。

このほかに試してみたい組み合わせとして

  • ウィンターベッチと陸稲(9月ウインターベッチ播種、5月陸稲を播種、6月中旬ウインターベッチを倒す)
  • ウィンターベッチと小豆(9月ウインターベッチ播種、5月小豆を播種、6月中旬ウインターベッチを倒す)

これは、9月に耕起をすることになりそうですが、できれば耕起せずに播種する方法があればよいのですが…

いずれにせよ、不耕起播種機は ほぼ必須
この値段がお高いのも欠点…
また、有機環境での雑草管理は耕すこと(最低でも表面の土を撹乱する)が基本です。
土壌流出のリスクを下げるには、耕起回数を減らすことはもちろん、降水量の多い時期の耕起を避けることも必要。(雑草コントロールは難しくなります)

環境保全のため、土壌流出を防ぎ不耕起を行うには、有機にこだわらず、除草剤をうまく使って行う方が理にかなっているのかもしれませんね。

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